2008年9月3日水曜日

「笑える酒場」

我が家で仕事仲間と打合せの後に、近所の鮮魚の酒場に行きました。「居酒屋」ではなく、長いカウンターだけという「酒場」で、安くて美味いと評判だったので初めて暖簾をくぐってみたのですが、思いっきり「笑える酒場」でした。

繁盛している割には、店員さんは広い店に年配のおばちゃんの二人しかいなくて、大勢のお客さんを相手に厨房とカウンターを超多忙にひたすら往復しています。それでも注文した品がなかなか出てきません。

で、何が面白いって、このおばちゃんの対応です。あまり記憶力が無いのか、頼んだ注文がなかなか出てこなくて、しかも厨房の方も頼んだオーダーが出てくるのにかなり時間がかかります。簡単な注文の「冷や奴」なんかはすぐにポンっと出てくるのに、「あげなす」や「あなごの蒲焼き」という時間のかかりそうな奴は、3回くらい確認しても「何だっけ?」状態です。

よく見ていると、厨房から出てくる商品も誰が頼んだか忘れてしまうようで、「いわしの刺身は誰だっけ-?」「串カツ頼んだ人居る-?」という状態。最後には、行き先不明になったネタを「ねえ、これ美味しいけど食べない?」と営業活動になります。 それでも注文主が出ないと、在庫置き場らしきカウンターか保冷庫送りになります。新しくやってきたお客さんに、「これオススメだけど食べない?」と営業活動・・・。 (あれはもしかすると、厨房さんも記憶喪失気味の人なのかもしれません。笑)

フツーなら切れて怒るお客さんが多いはずなのですが、何かこのおばちゃんが憎めなくて面白いのです。愛想はあまり良くないのですが、人が悪いのではなく、「遅れてごめんね-。」とかちゃんと言ってくれますし。 しかーし、態度のでかいお客さんには容赦なく、注文が出てこなくてイー加減に切れたお客さんが「おい、酒!」と横柄に頼んだら、目があって一瞬の空白の後に、プイっと無視してしまいました。 (周りのお客さん一同、大爆笑。あー、今も思い出し笑い。)

こう書いていても上手く表現できないが残念です。筆舌し難いこの酒場はお客さんの笑いに溢れていました。本当に安くて美味い店でしたが、ここまで笑えるとは。いや、本当に久しぶりに心底、大笑いできました。 下町の大衆酒場って、良いですよー。

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