繁盛している割には、店員さんは広い店に年配のおばちゃんの二人しかいなくて、大勢のお客さんを相手に厨房とカウンターを超多忙にひたすら往復しています。それでも注文した品がなかなか出てきません。
で、何が面白いって、このおばちゃんの対応です。あまり記憶力が無いのか、頼んだ注文がなかなか出てこなくて、しかも厨房の方も頼んだオーダーが出てくるのにかなり時間がかかります。簡単な注文の「冷や奴」なんかはすぐにポンっと出てくるのに、「あげなす」や「あなごの蒲焼き」という時間のかかりそうな奴は、3回くらい確認しても「何だっけ?」状態です。
よく見ていると、厨房から出てくる商品も誰が頼んだか忘れてしまうようで、「いわしの刺身は誰だっけ-?」「串カツ頼んだ人居る-?」という状態。最後には、行き先不明になったネタを「ねえ、これ美味しいけど食べない?」と営業活動になります。 それでも注文主が出ないと、在庫置き場らしきカウンターか保冷庫送りになります。新しくやってきたお客さんに、「これオススメだけど食べない?」と営業活動・・・。 (あれはもしかすると、厨房さんも記憶喪失気味の人なのかもしれません。笑)
フツーなら切れて怒るお客さんが多いはずなのですが、何かこのおばちゃんが憎めなくて面白いのです。愛想はあまり良くないのですが、人が悪いのではなく、「遅れてごめんね-。」とかちゃんと言ってくれますし。 しかーし、態度のでかいお客さんには容赦なく、注文が出てこなくてイー加減に切れたお客さんが「おい、酒!」と横柄に頼んだら、目があって一瞬の空白の後に、プイっと無視してしまいました。 (周りのお客さん一同、大爆笑。あー、今も思い出し笑い。)
こう書いていても上手く表現できないが残念です。筆舌し難いこの酒場はお客さんの笑いに溢れていました。本当に安くて美味い店でしたが、ここまで笑えるとは。いや、本当に久しぶりに心底、大笑いできました。 下町の大衆酒場って、良いですよー。
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