2008年10月12日日曜日

パロ・アロト (Palo Alto ,CA USA)

「大学のある街-3」  
パロ・アロト (Palo Alto ,CA USA) サンフランシスコから南へ車で30分ほど走るとハイテク・ベンチャー企業のメッカ、シリコンバレーがあります。その中心的存在になるのが、パロ・アロトにあるスタンフォード大学(1891年創設)です。

東海岸のアイビー・リーグのもつ権威的なイメージがないのは、アングロ・サクソンだけではなく世界中から優秀な人材が集まっているからでしょう。もう一つNYには無い陽気さとリベラルな雰囲気があるのは、やはり「カリフォルニアの青い空」のせいかもしれません。

写真は、オーバルと呼ばれるスタンフォード大学の入り口広場で、バレーボールや木陰で読書をする学生が大勢います。向こうに見えるのが、シンボルのフーバー・タワーで、広大なキャンパスは陽ざしと活気と笑顔にあふれています。スタンフォード大学の卒業生で「シリコンバレーの父」と呼ばれるフレデリック・ターマン教授がMITからこちらへ戻ってきた気持ちがわかります。

2008年10月8日水曜日

「感動はマニュアルからは生まれない」

昨日の大学院での教授の一言でした。
革新的な手法をとっている病院経営のケーススタディでしたが、カリスマ的な院長の方針で、

「効率よりも効果を考える」

などなど、とても参考になる話が多かったです。

市場戦略の事業でしたが、今回は、チーム・ビルディングやモチベーション発揮、人材育成等が中心だったと思います。

経営学の中でもこういう話はほのぼのします。

前に読んだ、久石譲氏の、「感動をつくれますか?」を思い出しました。

この秋は、感動をつくるぞ!
(マニュアルではなく気紛れに動いているということなんですが・・・。笑)

2008年10月6日月曜日

戦略コンサルvsGoogle

先週のマーケティングの講義では商品戦略のケーススタディがありました。いくつかの経営判断の選択肢を選び、その論拠を議論するのですが、教授から回答を求められたある学生が・・・

「インターネットで調べたところによると、××というデータがあり・・・」

これを聞いた先生は、「ケーススタディは、ネットで調べずに与えられた課題だけで頭を使って考えて下さい。」とのご指導。

これはその通りです。不完全な情報の中でできるだけ的確な意志決定をするのが経営ですから。戦略コンサルタントの論理的思考のテクニックなどは、まさのそのプロのなせる技です。

・・・しかし。

しかし、どうも最近、疑問が湧いてきています。

確かに戦略コンサルのやり方が凄いのはわかりますが、ごくフツーの人間が短時間にググってそこそこ的確ならそれでも良いんじゃない?
(その方が超安くて速いし、誰でも大勢で一気にできちゃう。)

勿論、ググった情報が妥当かどうかを判断できる目を持たなければなりませし、それだけで判断するのは危険です。

Google(ネット社会)が可能ならしめたナレッジ社会は、人間の頭の使い方も相当に変えてしまいそうな気がします。

授業の最後にとある学生が質問して・・・、「今日のケーススタディでの先生のご判断を伺いたいのですが。」

師曰く、
「それは言いません。私が言うとそれを正解とみんなが思い込んでしまうのが心配なので。」

それはそうです。
しかし、「正解」ではなくとも「見解」は聞いてみたかったです。
選択肢(経営判断)には間違いはない、というのもわかりますが、現実にはもっとも納得のいく判断を一つしなければなりませんしね・・・。

2008年10月1日水曜日

人間の知恵

「なんでウォール街(金融業界)だけを救うのか!」と法案が否決されたのを見ると、流石にアメリカだな-、と感じます。日本だったら、「金融は産業の血液だ」とかのお題目(確かにその通りだけど)で すんなり通ってしまいそうです。

先日、金融業界出身のトップコンサルタントとこの件で雑談していて、

「結局、金融業の根源は、”欲”だからね。
 日本は金を使わない豊かさを求めるべきだよ。」

との言葉に納得。

イスラム教では金利で稼ぐ金融業は禁じられているそうですが、これは人間の欲と知恵の限界を戒めているのかもしれません。

ピューリタンが興したアメリカも、最初は禁欲的労働を是としていたはずが、いつの間にか欲の方が目的になってしまったのかもしれません。

日本では「汗水流して働いて・・・」という労働観がありますが、これは儒教から来てるのかなあ。

今日は大学院で経営学の勉強でしたが、授業中に世界史や宗教や経済学の世界をあちこち夢想していました。
人間の長い歴史から生まれた智慧は大切にしたいと思います。