先週のマーケティングの講義では商品戦略のケーススタディがありました。いくつかの経営判断の選択肢を選び、その論拠を議論するのですが、教授から回答を求められたある学生が・・・
「インターネットで調べたところによると、××というデータがあり・・・」
これを聞いた先生は、「ケーススタディは、ネットで調べずに与えられた課題だけで頭を使って考えて下さい。」とのご指導。
これはその通りです。不完全な情報の中でできるだけ的確な意志決定をするのが経営ですから。戦略コンサルタントの論理的思考のテクニックなどは、まさのそのプロのなせる技です。
・・・しかし。
しかし、どうも最近、疑問が湧いてきています。
確かに戦略コンサルのやり方が凄いのはわかりますが、ごくフツーの人間が短時間にググってそこそこ的確ならそれでも良いんじゃない?
(その方が超安くて速いし、誰でも大勢で一気にできちゃう。)
勿論、ググった情報が妥当かどうかを判断できる目を持たなければなりませし、それだけで判断するのは危険です。
Google(ネット社会)が可能ならしめたナレッジ社会は、人間の頭の使い方も相当に変えてしまいそうな気がします。
授業の最後にとある学生が質問して・・・、「今日のケーススタディでの先生のご判断を伺いたいのですが。」
師曰く、
「それは言いません。私が言うとそれを正解とみんなが思い込んでしまうのが心配なので。」
それはそうです。
しかし、「正解」ではなくとも「見解」は聞いてみたかったです。
選択肢(経営判断)には間違いはない、というのもわかりますが、現実にはもっとも納得のいく判断を一つしなければなりませんしね・・・。
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